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2012年を振り返る ― 半導体製造装置・材料市場とその見通し

SEMI市場調査統計部門シニアマネージャ ローラ・チャムネス

半導体市場動向

2012年の始まりは好調でしたが、見通しのつかない経済状況に半導体産業は悩まされ、初夏を迎えるころから、受注、売上、出荷が減速をはじめ、年末までそれが続く結果となりました。米半導体工業会(SIA)によると、半導体の売上高は3%減少しましたが、その間に半導体製造装置市場と材料市場は、それぞれ15%と2%の縮小をしました。

半導体デバイス・製造装置・材料市場推移(2002年-2012年)

Semiconductor Device, Equipment, and Materials Markets 2002-2012

半導体製造装置

2012年の半導体製造装置の世界総売上は、369億ドルでした。これは前年比15%減であり、2004年と同水準の金額です。装置の売上をカテゴリ別にみると、「その他前工程装置*」を除くすべてのカテゴリで減少しています。このカテゴリには、ウェーハ製造装置、マスク/レチクル製造装置、ファブ設備(搬送装置等)が含まれますが、成長をけん引したのはマスク/レチクル製造装置で、3年連続して最高額を更新し、13億ドルに達しました。ウェーハプロセス処理装置は18%減、組立およびパッケージング装置は8%減、テスト装置は6%減となりました。

TSMCの積極投資により、半導体製造装置の投資額では、95億ドルを支出した台湾が北米に代わって首位になりました。北米は3位に下降しました。3年連続で2位になったのは韓国で、投資額は2011年と同水準の87億ドルでした。日本は34億ドルを投資し、4位でした。ヨーロッパの装置販売額は、2012年に39%減少しています。中国とその他地域は、2年連続して投資額が減少しました。その他地域は、シンガポール、マレーシア、フィリピン他の東南アジア地域と、世界の小規模市場を合算したものです。

地域別半導体製造装置市場

Semiconductor Equipment Markets – Regional Trends

装置支出額を2002年と2012年で比較すると、その間に韓国市場がシェアを15%拡大しています。その一方で、北米と日本のシェアは、それぞれ8%と11%縮小しました。ヨーロッパは2002年から4%シェアを減らしていますが、台湾のシェアは8%拡大しました。2002年のその他地域には中国が含まれており14%のシェアがありましたが、2012年の2地域を合算したシェアは13%となっています。

半導体材料

2012年の半導体材料世界市場は、ウェーハプロセス材料とパッケージング材料を併せると、前年比2%減の471億ドルでした。材料市場が減少したのは4年ぶりのことです。減少したとはいえ、材料市場の規模は、5年連続して製造装置(新品)市場を上回っています。

台湾が2年連続して首位をキープし、日本、その他地域、韓国がこれに続きます。台湾市場をけん引したのは、アドバンストパッケージング工場とファウンドリです。日本は最大規模のファブ生産能力を保有し、パッケージングの伝統もありますが、日本の多くのメーカーが、急送にファブライト戦略に転換しており、ファブおよびパッケージング工場の整理を進めています。東南アジアを核とするその他地域は、パッケージングでは支配的であり、第3位の材料市場となります。

材料市場を、ウェーハプロセス材料とパッケージング材料で比較すると、パッケージング材料の売上は1%増加しましたが、ウェーハプロセス材料は3%減少しました。その結果、SEMIが材料市場の調査を開始してから初めて、パッケージング材料がウェーハプロセス材料を上回りました。ウェーハプロセス材料の消費額の減少の最大の原因は、シリコンメーカーが厳しい値下げ要求を受けたことにあります。これにより、各社は価格の高い300mmウェーハの出荷量が過去最高であったにもかかわらず、製品の平均価格は12%下落したのです。

2012年地域別材料市場
471億ドル

 

2012 Regional Materials Market

市場見通し

大半のアナリストは、今年の半導体デバイス市場について、一桁台半ばの成長を予測しています。デバイス市場の成長予測を前提にすると、今年の半導体材料市場は4%成長し、489億ドルという過去最高額に達することが予測されます。製造装置の成長イメージはおぼろげです。現状のデータと設備投資発表は、市場が横ばいあるいは微減となることを示しています。

半導体産業の多くのセグメントにとって、2012年は好調な滑り出しを見せたものの、後半は減速してしまうという、残念な年となりました。2013年の成長見通しは様々です。デバイスと材料の売上は増加するでしょうが、製造装置は前年比で縮小あるいは横ばいとなる見込みです。

本稿には、SEMI世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)および材料市場統計レポート(MMDS)のデータを使用しております。各レポートは、半導体装置・材料市場に関連する企業にとっては必携のビジネスツールです。詳細については、http://www.semi.org/jp/MarketInfo/BrowseProductsをご覧ください。

(初出 SEMI Global Update 2013年4月号)