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2015年にむけて装置市場は慎重な楽観論が支配

2014年~2015年は18%の成長を予測

SEMI市場調査統計グループ クリスチャン・ディーゼルドルフ

全世界の半導体前工程ファブの装置を含む総設備投資額は、今年11%成長し、2015年はさらに8%伸びることが予測されています。2014年を通して、SEMIが収集した情報は、世界の177の工場で、約340億ドルがファブ装置に投資されたことを示しています。2015年は、190の工場が400億ドル以上を投資しようとしています。昨年、一昨年と2年連続でファブ装置の販売額は減少しましたが、2014年からの2年間は二桁成長が続くことになるでしょう。

SEMI_World_Fab_Forecast_Nov_2014_Web

表1: 前工程ファブ装置の販売額推移(新品、中古、内製装置を含む)

今年8月の時点で、SEMIはファブ装置の支出が今年21%成長すると予測しましたが、何社かの投資先送りの影響で、わずかですが下方修正となりました。現時点での2014年の成長予測は、いくらか穏やかになりますが、それでも16~18%と非常に堅調です。

振り返ると、2014年の始まりは素晴らしいものでした。TSMCは100億ドルレンジの投資計画を発表し、Samsung Electronicsは14.5兆ウォンの投資を発表、インテルは110億ドル前後(±5億ドル)を発表するなど、大手メーカー各社による大型投資が見込まれていました。しかし、年半ばころから、いくつかの重要なファブ計画で装置への支出が先送りされ、2015年にずれ込むケースが見られるようになりました。例えば、Samsungは、発表した投資計画のうち、2014年9月までに支出したのは58%にすぎません。またTSMCの前工程ファブ装置の投資額も当初の予測を下回る水準でした。こうした投資先送りのひとつの要因は、14/16nmノードと3D NANDへの投資が2014年から2015年にシフトしたことにあります。

来年、2015年のファブ装置支出額は、堅調が見込まれ、10億ドル以上の投資をする企業が、2014年よりもさらに増えることが予測されています。Inoteraは2015年の設備投資を、2014年の7億3千万ドルから16億6千万ドルへと倍以上に増額します。TSMCは2015年の設備投資が100億ドルを超えることを示唆しており、Intelは2014年よりも減額するものの、2015年も100億ドル程度の投資を計画しています。SEMIのWorld Fab Forecastレポートのデータが示すところによると、10億ドルから20億ドルのレンジで装置への設備投資がされる大型ファブ計画数は、2014年の7に対し、2015年は10となります。

大型ファブ計画が複数の地域で装置市場の成長をけん引

中国では、西安にあるSamsungの3D NANDファブの増産が予想されるほか、SK Hynixが無錫のFab C2をアップグレードし、SMICは北京のFab 8と300mm新ファブの拡張を進めるでしょう。

ヨーロッパ/中東地域の成長を導いているのは、Intelのアイルランドの14nmの立ち上げと、イスラエルにおける投資拡大です。

日本では、Flash Allianceが第5製造棟の第2期分の立ち上げおよび既存ファブのアップグレードを続けています。東芝は四日市の第2製造棟を建設中で、装置の搬入は2015年後半に開始となる見込みです。また、マイクロンは広島のファブに1千億円を投資すると言っています。

韓国で最も大きな計画となるのが、SamsungのLine 17(DRAMモジュールおよびロジックモジュール)、Line 16、そしてSK HynixのM12、M14、M10の各ファブです。

東南アジアの投資をけん引しているのは、マイクロンのFab 7とIM Flash Technologyのアップグレード、そしてGlobalfoundriesのFab 7およびFab 6への投資です。

台湾では、TSMCが複数のファブ計画を同時進行させています。Fab 14のフェーズ5、6、7、そしてFab 12のフェーズ6、7等です。Inoteraは2015年に投資を倍増しますが、これは20nm DRAMの量産に対するものです。

北米の2015年のファブ装置への設備投資額は、72億ドルを上回る世界第3位の市場となりますが、しかし前年比では11%の減少となります。Intelは、国内における生産能力の拡大はしない模様ですが、既存ファブのアップグレード投資は行います。また、D1Xモジュールへの投資もある程度は続く見通しです。GlobalfoundriesのFab 8の拡張は2015年に終了すると予測され、また技術開発センター(TDC)も2015年に完全に立ち上がると予測されます。同社はまた、Fab 8.2を計画しており、その詳細はSEMIのWorld Fab Forecastレポートに収録されています。Samsungもまた、テキサス州オースチンで、14nmのシステムLSI量産の投資を増やすことが予測されます。

前工程ファブ装置への投資は、過去2年の減少を経て、2014年から2015年は連続二桁成長という、投資が途切れることのない年となるでしょう。

SEMI World Fab Forecastレポート

SEMI World Fab Forecastは、ボトムアップアプローチの手法を用いて、各ファブの設備投資、生産能力、テクノロジ、および製品に関する概要とグラフ、詳細分析を提供します。さらに、データベースでは18カ月先までの四半期ごとの予測も提供します。レポートが提供するこうしたデータは、半導体製造の2014年~2015年を見通し、建設プロジェクト、ファブ設備、テクノロジレベル、および製品に関する設備投資の詳細を把握するためにも有益です。

SEMIの世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)のデータは、前工程および後工程の新品の製造装置のみを調査対象としたものです。SEMI World Fab Forecastおよび関連するファブデータベースレポートは、前工程に限定した、新品、中古、または内製の装置を含むすべての製造装置を調査対象としたものです。SEMIファブデータベースの詳細については、www.semi.org/MarketInfo/FabDatabaseおよびwww.youtube.com/user/SEMImktstatsをご覧ください。

(初出 SEMI Global Update 2014年12月号)