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25年振りの3年連続増へ。ファブ装置設備投資に晴れ予報。

SEMI 市場調査統計グループ クリスチャン・ディーゼルドルフ

2015年のファブ装置設備投資は堅調。
2016年は減速するもプラス成長。

半導体前工程ファブの装置および建設設備投資データを提供するSEMI World Fab Forecastの最新レポートが、プラス成長予測を示しました。2014年に約20%成長したファブ装置設備投資は、今年2015年も15%の2ケタ増が見込まれ、来年2016年も2~4%アップの予測となりました。

半導体前工程 ファブ装置および建設設備の投資額推移(金額単位:10億米$)

2013年 2014年 2015年 2016年
ファブ装置設備投資* $29.4
$35.2
$40.5 $41~$42
前年比 -10.0% 19.8% 15.0% 2%~4%
ファブ建設設備投資 $8.8 $7.7
$5.2 $6.9
前年比 13.6%
-11.0% -32.0% +32.0%

* SEMI World Fab Forecastおよび関連データベースレポートの装置設備投資には、ファブの生産、微細化アップグレード、ウェーハサイズ変更に必要なすべての新品、中古、内製装置ならびに装置設置のための設備が含まれます。
出典:SEMI (2015年3月)

ファブ建設設備投資の大半は新たなクリーンルーム建設計画に投下されますが、2015年にマイナス32%と大幅に減少した後、2016年にはプラス32%増の反発が予測されます。

ファブの装置および建設設備投資は、企業の前工程から後工程までを含めた設備投資全体の一部分ですが、設備投資額が増額されると、ファブへの投資額も追随することが通常です。ほとんどの大手半導体メーカーの設備投資は、新しいファブ建設計画と次の微細化の量産化によって、2015年に8%、2016年に3%の成長が予測されています。

今年の前工程ファブの装置設備投資15%増という数字は、設備投資全体額の成長率8%増の約2倍です。SEMIのデータでは、この装置設備投資が2016年に一桁まで減速することを示していますが、マイナス成長の予測は現時点のシナリオでは見えていません。過去25年間のパターンでは、2年間成長が続くと、必ずマイナス成長が訪れていますが、今回は当てはまらない模様です。業界の発展は、わずかではありますが、2016年もプラスとなることでしょう。

2015年のファブ装置設備投資のほとんどは、ファウンドリ、メモリ、ロジック/MPUに対するものです。LEDを含むディスクリートは、全体の4%程度、MEMS/その他が2~3%、アナログは1%未満となります。この比率は2016年も同様ですが、ファウンドリの比率だけは、さらに拡大しそうです。

SEMIのデータを地域別にみると、2015年にファブ装置への設備投資が最も盛んなのは台湾で、119億米$が支出されます。韓国の90億米$が追随し、世界第3位となる南北アメリカは70億$程度の支出が予測されますが、南北アメリカの支出額は今年と来年でそれぞれ12%程度減少する見込みです。第4位になるのは中国で、2015年は47億米$、2016年は42億米$の支出が予測されています。日本は2015年に投資額が約6%成長して40億米$となり、来年も2%成長して42億米$となるでしょう。ヨーロッパ/中東地域は、2015年に20%成長し27億米$を支出、2016年は30%を超える成長で35億米$を支出する予測です。東南アジア地域は、2015年が約15%成長(13億米$)、2016年が70%成長(22億米$)となります。

今年から来年にかけて建設がはじまるファブ計画は、来年以降に装置の支出がスタートします。SEMIのデータは、7の新ファブ建設が今年のうちに着工され、来年は5~6の建設がはじまる可能性があることを示しています。

今年はファブ装置設備投資が2年連続成長となる年です。このポジティブな見通しの根拠は、SEMIのファブ投資調査が示す投資傾向です。ファブ単位、企業単位で積み上げるボトムアップ方式による私たちの調査は、ファウンドリやメモリメーカーの旺盛な投資による今年の成長を示しています。
SEMIのファブデータベースの詳細は、こちらをご覧ください。

www.semi.org/MarketInfo/FabDatabase

最新レポートでは、2014年11月の前回レポートの後、17の新ファブ計画のデータを含め、約270ものアップデートが加えられています。

SEMI World Fab Forecastレポート

SEMI World Fab Forecastは、ボトムアップアプローチの手法を用いて、各ファブの設備投資、生産能力、テクノロジ、および製品に関する概要とグラフ、詳細分析を提供しています。さらに、データベースでは18カ月先までの四半期ごとの予測も提供します。SEMIのレポートによるこれらのデータは、半導体製造の2015年~2016年を見通し、建設プロジェクト、ファブ設備、テクノロジレベル、および製品に関する設備投資の詳細を把握するためにも有益です。

SEMIの世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)のデータは、前工程および後工程の新品の製造装置のみを調査対象としたものです。これに対し、SEMI World Fab Forecastおよび関連するファブデータベースレポートは、前工程に限定した、新品、中古、または内製の装置を含むすべての製造装置を調査対象としたものです。SEMIファブデータベースの詳細については下記をご参照ください。

(初出:SEMI Global Update 2015年3月号)