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5年スパンでの成長計画をいかに立てるか。
2020年の業界のための新しいSEMI。

SEMIプレジデント兼CEO デニー・マクガーク

Denny-Mc-Guirk_Presiden業界とともに変化するSEMI

前回のニュースレターで、2015年の業界動向と、2016年に向けた考えを述べさせていただきました。2015年は、サプライチェーンで、予測もしていなかった件数と規模の企業統合が発生した、まさに激動の1年でした。その結果、私たちの業界は姿を大きく変え、SEMI会員各社には、従来のサプライチェーンを超えた広がりの中で、より一層の協力関係を構築する必要に迫られています。

SEMIはこの状況の変化に対し、共同作業のための新たなフォーラムの提供、SEMI会員間の新たな対話の促進、特定分野のグループ活動(Special Interest Group)への集中によって応えてまいります。SEMIはこれまで以上に、会員に成長機会を提供することに注力する所存です。

この新たなSEMIの全体像を明らかにするため、私どものSEMI 2020 ビジョンおよび戦略計画をご紹介し、これまでに着手してきたこと、そして2020年に向けて準備していることを説明いたします。

SEMI国際役員会のガイダンス

2015年7月に、SEMIの国際役員会の会合においてSEMIの2020年計画が検討されました。役員会では、SEMIが提出した計画の承認がされただけではなく、追加の具体的なガイダンスを決定しました。まずは、次にSEMIのミッション、ビジョン、2020戦略的重点分野をあげます。

  • ミッション―今後5年間のフォーカス
    SEMIは業界に奉仕し、会員が世界のエレクトロニクスサプライチェーンの利益増進に注力することを求めます。
  • ビジョン — わたしたちの信念
    SEMIは世界のエレクトロニクスサプライチェーンの発展を促進し、会員の成長と繁栄にポジティブな影響を与えます。SEMIは会員間のビジネスの相互利益を増進させ、自由で開放された世界市場を促進します。
  • 会員の成長 — 2020戦略の重点
    SEMIは世界のエレクトロニクスサプライチェーン全体にわたってSEMIのコミュニティを発展させ、また新たなコミュニティをつくり、協力、パートナーシップ、融合を通じて、会員の成長機会を生み出します。
  • 会員の繁栄 — 2020戦略の重点
    SEMIは拡張したサプライチェーンでの協力を促進するフォーラムをつくり、価値を増進する機会を提供し、SEMI会員のサプライチェーンの最適化を図ることによって、会員の繁栄を支援します。

SEMIの国際役員会は次の具体的な追加ガイダンスを決定しました。

  • 拡張されたサプライチェーンのより中心にSEMIが位置するように発展させる(下図参照)。
  • 会員の大企業と中小企業に適したそれぞれの価値提案を示す。
  • 展示会以外のサービスの会員にとっての奥行と関連性を増進する。
  • SEMICONのプラットホームを進化させる。

この役員会が示したガイダンスは、次にあげたSEMIの6つの基本活動に向けられたものです。

Six-Basic

SEMIの2015年の結果

SEMIの会員数は、2015年に1,939社に増加しました。2015年の全世界のSEMICON展示会には、前年比6%増にあたる4,255社が出展し、140,100人の来場者(各展示会毎に重複を除いた人数)と、216,475人の参加者(来場者と出展者の合計人数)がありました。各地のSEMICON展示会は、現在もSEMIコミュニティの随一のイベントでありつづけています。SEMIの会員が変化すれば、SEMICON展示会も変化します。2015年には、SEMI会員の変化と多様性を反映して、プログラムの刷新と新しい対象分野の追加がされた他、展示会開催地の変更もありました。

さらに、2015年に進められた重要なステップには次のものがあります。

  • FloxTechがSEMIの最初の戦略的パートナー協会として参画。
  • SEMIの特定分野のグループ活動(SIG: Special Interest Group)として、Chemical and Gases Manufacturers Group(CGMG)、SEMI integrated Packaging and Test(SiPAT)、Semiconductor Components, Instruments & Subsytems(SCIS)等が、サプライチェーンの広範な分野での融合を進めました。
  • SEMIの(自動化)スタンダードが、Smart Manufacturing、Industry 4.0に適用されました。
  • SEMIのメルマガ(Global Update)、Webサイト、SMS、インフォグラフィックスなどコミュニケーションチャンネルが強化されました。
  • 200mmレポート、パッケージングレポートなどの新製品が提供されました。
  • SEMI European MEMS Conference、IEPC Koreaなどの新しいプログラムが提供されました。
  • SEMI基金を、より対象範囲の大きな人材育成プログラムに転換しました。
  • SEMICONが中国、日本、韓国、東南アジア、台湾で拡大しました。
  • 情報技術協定(ITA)、輸出規制、税額控除の法案において有利な結果を得ました。
  • GLB/BDO禁止案の否決、またPFOS規制への対応においてリーダーシップをとりました。

このうち、FlexTechとのパートナーシップとSmart Manufacturingについて、さらに詳しく説明します。どちらも、SEMI 2020の諸活動の良い例となり、また今後5年間の成長が見込まれる主要なマイルストーンです。

Thin-Film-Electronics-ASA

FlexTech Allianceは、SEMIの最初の戦略的パートナー協会(Strategic Association Partner)となりました。会員への成長機会提供はSEMI 2020の戦略の重点のひとつです。FlexTechをSIGとしてSEMIにリンクすることで、SEMI会員が、ICと革新的な破壊的製造技術を組み合わせる、新たな成長分野に参入する道が開けました。その一方で、FlexTechの関係者にとっては、SEMIの国際的なインフラや標準化(スタンダード)活動を利用して、そのコミュニティを世界全体へと発展させる道ができたことになります。

FlexTech Allianceは、フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)のサプライチェーン、そしてこれによって実現するアプリケーション諸分野の成長、利益性、成功を支援することを目的とします。FlexTech Allianceが提供するフレキシブル/プリンテッドエレクトロニクスの進歩を目指す協力機会は、業界、学界、研究機関にわたる広範なもので、対象も研究開発から製品化までとなります。

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SEMIはまた、急速にSmart Manufacturingへと前進しています。Smart Manufacturingは、ネットワークにつながった工場のIoTデバイス、そして高い相互運用性と自己診断機能、適応性を備えた工場であるIndustry 4.0コンセプトを包含するものです。SEMI会員の工場は、Industry 4.0という用語が誕生する以前より、Smart Manufacturingコンセプトを採用していました。900以上にのぼるSEMIスタンダード文書の大半が、相互運用性と自動化を対象としており、SEMI会員はこの分野の先駆者となります。SEMIは自動化関連のSEMIスタンダードを、Smart Manufacturingの元にフォーカスし、また他の業界や標準化組織に、SEMIスタンダードの広範な採用を呼びかけ、適用性の低い他のスタンダードがSEMI会員の工場に強制されることを未然に防いでいます。

SEMIが2020年に向けてどんな準備を進めているか、おおよそご理解いただけたでしょうか。今後もSEMI 2020戦略は、組織の基礎となる会員の再強化、コミュニティと協力の構築、そして業界の2020年におけるニーズに対応した価値提案の発展という3つの柱を追求してまいります。

業界はこれまで変化してきたように、今後も変化を続けていきます。その中で、SEMIが多くの会員、そして大きな割合を占める中小企業会員との関連性を強め、またその中心的な組織であり続けたいと願っています。SEMIは、今後も業界にサービスを提供し、会員への成長機会を提供すると共に、会員が全体としての成功にむけた問題解決や障害の除去をするための共同作業を進めてまいります。

Sand-to-Systems

(初出 SEMI Global Update 2016年1月12日号)