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SEMI Taiwan Forumレポート: AIが起こす半導体製造革命

 

SEMI Taiwan マーケティングスペシャリスト エミー・イー 2018年7月25日

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AIが物流、ヘルスケア、自動車、製造業など、あらゆる産業に変革をもたらそうとしています。台湾は、半導体製造の最先端の能力と豊富な経験をいかして、AIにおいてもリーダシップの地位を確保しようとしています。台湾の半導体製造業はGDPの大きな部分を占めており、同国の優れた製造能力が、AIによるチップ製造の最適化、さらには革命を起こす土壌となっているのです。

SEMI Taiwanが先ごろ開催した「AIおよび半導体スマートマニュファクチャリングフォーラム」では、Micronix、Advantech、Nvidia、中華民国科技部(MOST)が、ディープラーニング、データ分析、エッジコンピューティングが、将来的な半導体製造をいかに方向づけるかについて、その見解を共有しました。

 

1.モニタリング、予測、防止

現在のティア1・ファウンドリは、AIツールを使用して装置のノウハウと製造統計を組み合わせ、大量の故障検出データを管理しています。自動車のタイヤ空気圧監視システムによって、適正な圧力を維持して事故を防止するのと同様の方法です。例えば、AIによって大量のプロセスデータをリアルタイムで収集しモニタリングすることが可能となり、何らかのハードウェア故障やそのほかの製造上の異常があるとシステム管理者に警告するのです。

AIはランツーラン(R2R)制御によって、プロセス変動をフィードバックし調整を自動化することで、製造効率の向上を可能にします。さらに、仮想計測技術でマニュアルサンプリングによる検査を置き換えることで、ファウンドリの包括的な品質管理を実施し、歩留まり改善、コスト削減を進め、競争力を強化することができるのです。

 

2.自動化の先にあるエッジコンピューティング

IoT革命によって、産業界ではパラダイムシフトが起こっています。スマート工場は自動化に留まらず、さらにインテリジェント化にもフォーカスすべきだとの認識が高まっているのです。すべての情報(装置ステータス、製造プロセス統計値から、オンサイト環境データまで)をセンサー経由で収集しなければなりません。高度にタイム・クリティカルな状況では、全てのセンサーデータをクラウドに上げて処理するのは時間がかかりすぎ、実際的ではありません。ここで登場するのが、エッジコンピューティングによるリアルタイム機能で、クラウドコンピューティングよりも低コストで実現します。

イメージ:IOT

スマート工場で、エッジコンピューティングはどのように使われるのでしょうか。まず、製造実行システム(MES)を通じて、各種デバイスからの豊富なデータが収集され統合されます。次にソフトウェア分析によって生産状況のリアルタイムデータが生成され、その後システムプラットホームとマンマシンインタフェースを組み合わせることで、生産データが可視化されます。このアプローチは部品表(BOM)の予測にも利用でき、川上および川下のサプライヤーとの関係を改善することができます。

 

3.ディープラーニングがAIを加速する

ディープラーニングが、自動運転やインテリジェントな音声アシスタンスといったAIの新規展開を可能にしました。ディープラーニングの核心は、イメージ、ビデオ、テキストなど多様な形式のデータを、人間の専門知識なしに自動的に処理して学習する能力です。これによって、大量のデータ処理の予測精度と効率が向上します。ディープラーニングはまた、人とマシンの協力関係も強化してくれます。

 

4.台湾が目指すインダストリー3.5

インダストリー4.0は、単なる生産管理の改善ではありません。それはさらに、競合企業を含めたサプライチェーンの統合を目指すものです。インダストリー4.0を達成するということは、競合企業と共に成長するということです。第一次および第三次産業革命は、蒸気機関、そしてトランジスターのような破壊的技術が中心となりましたが、第二次および第四次産業革命は、多様なビジネスモデル、プラットホーム、産業エコシステムにおける競争が標的となっています。

台湾の強みには、短い製品化期間、低い製造コスト、高いサプライチェーン管理効率などがありますが、基礎産業や研究能力では先進国に遅れをとっています。中国のサプライチェーンと先進国のハイエンドメーカーの間に挟まれた台湾は、インダストリー3.5をその製造業のために作り上げることでスタートしなければなりません。

 

SEMIは業界をまたがるコネクション、協力関係、イノベーションを推進し、AIによる製造効率向上とコスト低減を競争優位性のコアとする製造企業を支援していきます。SEMICON Taiwan 2018では、Smart Manufacturing Journeyという特別展示を開催し、ABB、Advantech、Nvidia、Sony、UPSといったAIのリーディングカンパニーが出展して、スマートマニュファクチャリング技術やアプリケーションへのロードマップを提示します。詳細については、SEMICON TaiwanのWebサイトをご覧ください。