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デジタル時代の創造的破壊がもたらす成長機会

SEMI 市場調査統計部門 シニアマーケットアナリスト ローラ・チャムネス 2018年2月15日

 

1月に米カリフォルニア州ハーフムーンベイで開催された産業戦略シンポジウム(ISS)は、その41年間に及ぶ歴史のなかで最も多数の参加者を集め、地政学やマクロ経済から、設備投資、アプリケーションや材料マーケットまで、現実に直結したタイムリーな話題の議論が繰り広げられました。このエグゼクティブ会議で繰り返し議論されたのが、自動運転車、デジタルヘルスケア、量子コンピュータ、仮想通貨マイニングなどの新たなアプリケーションが爆発的成長をしている「Data Centric(データ中心)」時代に、企業が打ち勝つ上で産業界全体での協力がいかに重要であるか、というテーマです。その結果であるデジタルエコノミーは、かつてない規模の半導体需要を作り出しましたが、同時にこれまでにない課題も生んでいます。

Source: VLSI Research, ISS US, January 2018

Source: VLSI Research, ISS US, January 2018

 

ISSのオープニング基調講演に登壇したCiscoのチーフ・デジタル・オフィサー、ケビン・バンディ氏は、人口知能、IoT、セキュリティは別々に独立したものではなく、企業は仕事や価値を顧客のニーズに沿うように再考する必要があると述べました。さらにバンディ氏は、これによって人材の需要が急増しているが、未だに満たされていないと続けました。

課題があるところに、チャンスもあります。半導体需要の拡大と、それに伴うメモリー価格の上昇は、2017年の半導体産業の収益を過去最高水準へと押し上げました。半導体の売上高は4000億ドルを上回り、一方で半導体製造装置・材料市場も過去最高点に達しています。旺盛な需要は今年も継続することが予測され、半導体の売上成長予測の平均は8.3%となっています。半導体製造装置市場は7.5%、材料市場は3.4%の成長が今年見込まれています。

 

2018 Semiconductor Revenue Forecasts

 

2018年の成長をけん引するのは何でしょう? IHS Markitによると、その筆頭に並ぶのは、生体認証、人口知能、長寿命バッテリー等の機能を備えた次世代携帯電話機、カーエレクトロニクスの先進的安全機能、家庭用電子機器のインターネット接続の加速です。クラウドコンピューティングをサポートするための新たなサーバーの設置は、データ処理分野での主要なけん引役です。特に、TSMCは高性能コンピューティング(AI、仮想通貨マイニング)、IoT、自動車を重要なけん引役として、直近の四半期投資家会議でハイライトしています。

2018年は業界にとって、さらなる記録更新の年になる好位置にあります。デジタル時代の創造的破壊(デジタル・ディスラプションン)の継続によってビジネスモデルや私たちの日々の暮らしは様変わりしています。2018年の半導体市場のトレンドと見通しについてもっと知りたい方は、1月24日に提供されたウェビナ―「2018 Global Semiconductor Market, What’s in Store?」の録画をこちらからご覧ください。

 

初出 SEMI Global Update 2018年1月23日号