downloadGroupGroupnoun_press release_995423_000000 copyGroupnoun_Feed_96767_000000Group 19noun_pictures_1817522_000000Member company iconResource item iconStore item iconGroup 19Group 19noun_Photo_2085192_000000 Copynoun_presentation_2096081_000000Group 19Group Copy 7noun_webinar_692730_000000Path
メインコンテンツに移動
2022-08-08

ブロックチェーンを使った半導体デバイスの模倣品対策規格化の動向とさらなる可能性

半導体デバイスの模倣品対策の規格開発は2018年に北米地区で始まり2019年から日本地区も積極的に参画しました。この規格開発は、従来の多くの規格と大きく異なる特徴があります。それは、半導体デバイス工場の中ではなく、サプライチェーンを主な対象とした規格を開発する点です。

そして、2020年に日本地区が主体となりBlockchain TF(タスクフォース)が結成されました。このTFの目標はブロックチェーンを使って半導体デバイスのサプライチェーンを管理することで模倣品の市場流入を制限し、模倣品による被害を削減する為の規格を開発することです。

では、どのような方法で模倣品の市場流入を削減するのか、なぜブロックチェーンを利用するのかを解説します。

 

ブロックチェーンにより模倣品の市場流入を削減するしくみ
 

デバイスの製品情報をブロックチェーンで管理

デバイスメーカーなどでの半導体デバイス出荷時に、ユニークな製品情報を半導体デバイスまたは梱包単位に付与されるIDと紐づけてブロックチェーンで管理します。ユニークな製品情報を発行し、対象に紐付ける権限は正しい製造者のみに与えられます。それらの情報をブロックチェーンで管理することにより、模倣品の市場流入があった場合でもブロックチェーン参加者であれば容易に発見が可能です。

 

デバイスの流通経路情報をブロックチェーンで管理

対象に付与されたIDの市場流通経路情報を管理します。正しい製造者から途切れることなく流通してきたか、ブロックチェーンによりチェックすることができます。途中混入された模倣品には製造者の工場を出荷した情報が無いなどの理由で、ブロックチェーン参加者は容易に模倣品であることを確認できます。ただし、 ブロックチェーン参加者に対して半導体デバイスの経路情報は開示されることはありません。従って、流通経路などの機密情報は守られる仕組みです。

 

ブロックチェーンを利用する理由

  • データの改ざん修正ができない
    製品情報などを第三者が書き換えや改ざんできない。
  • ブロックチェーンネットワークには世界中のメンバーが参加しやすい
    世界中のサプライチェーンメンバーが参加可能なシステム構築が実現できる。
  • システムがダウンしにくい
    サーバー依存性が無いP2Pネットワークのため、システムダウンの可能性が低い。
  • 運用ランニングコストが安い
    サーバークライアント型と比較すると、データを記録管理するサーバーコスト・保守点検コストが安価。

 

ブロックチェーンによるサプライチェーン管理実現による可能性 

模倣品対策を実現するためにブロックチェーンネットワークが構築され、半導体デバイスのサプライチェーン管理が実現すると、その機能を使うことでカーボンニュートラル社会を実現することにも役立つ可能性があります。

ブロックチェーンでは、半導体デバイスの製品情報を正確かつ改ざんされることなく管理することを実現します。その製品情報の中にカーボンフットプリント関連情報を書き込むことで、世界中の半導体デバイス利用者はそのカーボンフットプリントを瞬時に正しく入手することが可能となります。

カーボンニュートラル社会を実現することは、もはや避けることができません。半導体デバイスもその社会を構成する重要な製品です。

そして、半導体デバイスを使用する最終製品の多くはカーボンフットプリントの算出が求められます。私たちが開発するスタンダードにはそのような可能性があると考えています。

ブロックチェーンスタンダードにより提供できるサプライチェーントレーサビリティ実施例

 

 

SEMICON Japan 2022 (12/14-16@東京ビッグサイト)にて本トピックのセミナーを開催予定!

ご案内を希望される方はこちらよりご連絡先をご記入ください。
詳細が決まり次第、ご案内致します。