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2021-02-22

パッケージング・実装技術の進化とSEMIジャパンにおける標準化【前編】

パッケージングと実装技術の進化

実装という単語は非常にわかりやすい良い言葉です。実際に装置や機器にとって必要な部品やソフトなどを組み込むことにより使えるようにする、ということです。一方Package という単語は包むあるいは包まれたもの全体を意味し、半導体パッケージといえばチップを樹脂やセラミックなどで封止し、ピンやリード、ランドを介して外部と電気や信号のやり取りをできるようにしたものです。ウエハ上に集積回路が形成されてから最終電子・電機機器に搭載され集積回路としての機能を発揮するまでのすべての工程や材料が様々な形で相関関係を持っているため、パッケージングという狭い範囲を示す言葉でなく、実装技術という言葉が広く使われるようになってきました。

集積回路が民生用に大量に用いられ始めたのが1980年代前半で、カラーTVなどの家電や電卓などの低価格化と高機能化が進むことになりました。1990年代になるとMemoryやMPUの高速・高集積化と面実装タイプのプラスチックパッケージの技術の進化により、パソコンの低価格化が実現しました。1995年以降、新たな技術テーマを与えたのがハンディカムなどの携帯機器と携帯電話そしてスマホです。(添付写真に:携帯電話、スマホのマザーボードを示しました。) この様な電子機器の軽薄短小化の動向とともに、1998年頃からはCSP (Chip Scale Package)、 3次元パッケージ、部品内蔵基板, WLP(Wafer Level Package) , SiP (System in Package) MEMSマイク、各種Moduleが民生機器用に搭載されるようになりました。いまはリードフレームを用いたQFN, DFNというnon-leadタイプの小型パッケージの採用が急速に進んでいます。

パワーデバイスではプリント回路版上で別部品として搭載されていたものを集積化したIntelligent Power Module と呼ぶ、ドライバーチップなど各種周辺/保護機能を一つのパッケージ内に搭載したものが広く用いられるようになっています。

 実装技術が半導体産業の進化を支える時代

AiP Image2010年代に入るとMore Mooreの潮流である前工程の微細化とウェハの大口径化の事実上の限界が議論されるようになり、2013年頃から ITRSがheterogeneous integration (ヘテロジニアス・インテグレーションと 3D SiP の展望 - インテル® FPGA (intel.co.jp) という概念をMore than Moore の拡張としてロードマップに反映するようになりました。2019年には5G対応のスマホにAntenna in Package (写真参照) と呼ばれるアンテナ内蔵のパッケージが搭載されるようになりました。

Chiplet (半導体の新技術「チップレット」の活用で、ムーアの法則は維持できるか | WIRED.jp2nd Gen AMD EPYC™ Processors | EPYC™ 7002 Series | AMD SiP, intelligent package,センサ内蔵のパッケージなど、実装における集積化と高機能化はスマホや様々な電子機器の実装部品点数削減となり、機器の組み立ての生産性と歩留まり向上にも繋がるため、半導体産業全体の発展と技術の進化及びAI化の実現にとってその重要性が増してきています。最近では放熱や磁気シールドなども技術課題となり、放熱シートや放熱機能、パッケージ上へのシールド層の形成なども進んでいます。

Packaging Image

参考資料 (写真提供:TPSS)

スマホやデジカメだけでなく自動車の自動運転や様々なセキュリティにも用いられるカメラモジュール、VR/AR用のスマートグラス、ワイヤレスイヤフォンや活動量計などのウエアラブル機器、スマートペンなどのさらなる高機能化を実装技術の進歩と開発が支えていくと考えています。

 

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本件についての問合せ:
SEMIジャパン スタンダード&EHS部 中條麻美(mnakajo@semi.org )