今年6月にSEMIブログに掲載されたように、SEMIは、世界に約80,000の表面実装技術(SMT)とプリント基板アセンブリ(PCBA)の製造ラインがあると推計しています。 これだけ多くのラインが存在すると、効率と生産性の追求の中で、アップグレードを追加・実装し、ライン上の設備に出入りするデータのパワーを活用するために、標準規格は非常に重要です。SEMI®は、SMTやPCBAなどの組立ラインのシナリオに対応した標準規格群を開発しています。新しいSEMI SMT Equipment Link Standards(SEMI SMT-ELS)は、ライン上の異なる装置間の水平通信(HC)と、装置と上位ホスト(例えば、ライン・コントローラ/装置ホスト、もしくはファクトリー・オートメーション・ホスト)間の垂直通信(VC)に対応しています。
SMT-ELSスタンダード・スイートは以下で構成されています。
- SEMI A1 - Specification for Production Equipment Smart Connection Interface (PESCI)
この規格は、ポイント・ツー・ポイントの通信と、装置のラインへのメッセージの伝搬(バケット・リレーのような)と、隣り合った2つの装置間での材料と材料データの同時転送を扱います。 - SEMI A1.1 - Specification for TCP/IP Interface for PESCI
この規格は、SEMI A1をTCP/IP上に実装する方法を概説しています。 - SEMI A2 - Specification for Surface Mount Assembler Smart Hookup (SMASH)
この規格は、SEMI A1/A1.1を装置ホスト(マウンタ装置サプライヤ提供)と装置の通信と、装置間通信に適用する方法を規定したものです。
2020年7月のAutomation Technology技術委員会では、以下の新規活動が正式に承認されました。
Doc. 6673 New Standard: Specification for Factory Operation Extension for SEMI A2 SMASH (SMASH-FOX)
この新規格は、F-GEMタスク・フォースのメンバーによって開発されます。 この規格は、SEMI A2 SMASHの拡張用途を定義し、ファクトリー・オートメーションのような上位ホストとの垂直通信をサポートするための拡張シナリオとメッセージを追加し、単一の通信プロトコルSEMI A1/A1.1上でのSMT組立工場管理をよりスマートにします。
この新規格では、ローカル・ホストが装置サプライヤによって提供されている場合を含め、工場ホストがライン装置との通信に使用できる異なる通信トポロジが記述されます。
また、高レベルの装置利用管理やパネル・トレースをサポートするためのファクトリー・ホストとライン間の追加シナリオやメッセージも開発される予定です。
SMT-ELSスタンダードの詳細については、SEMI SMT-ELSのウェブサイトをご覧ください。(https://www.semi.org/jp/SEMI_SMT-ELS)
SEMIスタンダードの活動には誰でも参加できますが、会議に参加するには、SEMIスタンダード・プログラム・メンバーとして登録していただく必要があります。
(https://www.semi.org/jp/Standards/CommiteeInfo/ctr_028435)
SEMIスタンダード・プログラムのメンバーシップは、SEMIのコーポレート、アソシエイト、アフィリエートのメンバーシップ(SEMI会員)とは独立で、業界の継続的な発展のために、この重要な活動を支援するために参加することが奨励されています。
本件についての問合せ:
SEMIジャパン スタンダード&EHS部 菅野博史(hkanno@semi.org )
初出:2020年9月10日、Standards Watch Newsletter
※本稿は、Standards Watchに掲載されました記事を日本語訳にしたものです。
元の記事
https://www.semi.org/en/standards-watch-2020Sept/new-japan-at-activity