2020年3月、COVID-19の流行が米国で始まるとすぐに、SEMIはEHS専門家によるCOVID-19ワーキンググループを立ち上げ、かつてない公衆衛生上の危機に対応するために、緊急に必要とされる専門知識の共有、テストされていない対策方針の検証、ベストプラクティスの確立へと着手しました。
現在20社が参画しているワーキンググループは、定期的に会合をもって課題を議論していますが、コロナウイルスが全世界で拡大するにつれて、問題は当初の差し迫ったニーズから、より長期的に計画された危機管理の見通しへと移り変わっています。会合ごとにテーマは変わりますが、以下のトピックは繰り返し議題となっています。
- 段階的アプローチ ― スタッフをどのようにして現場に戻すか
- ソーシャルディスタンス ― 現場の人の流れをどのように管理するか
- 接触追跡 ― 職場の安全確保のための接触記録
- スペース割り当て ― オフィス、キュービクル、会議室の配置変更
- HVACシステム ― 職場のエアフロ―の最適化とフィルターシステムの改善
- クリーンルーム ― 保護具および人と人との距離の規定
- トレーニング ― ウイルスの拡散リスクを低減するための認識を向上するコミュニケーション手段
- 出張指針 ― 国内・海外出張の指針
- ワクチン ― 接種およびモニタリングの指針
- 現場査察 ― 労働安全衛生局(OSHA)の査察回数増加への備え
4月になると、SEMIのEHSチームは会員企業のパンデミック対応状況を調べるためにアンケートを実施しました。COVID-19ワーキンググループが考案したアンケートによって判明したのは、パンデミック対応計画は準備しているものの、保護具や消毒用品が不足していることが多くの会員にとって最大の問題にであったことです。会員はパンデミックで生じた事業課題も示しており、事業の内容や地域にあった健全な方針をどのように策定すればよいのかが問われました。
今日、SEMI EHS COVID-19ワーキンググループは、公的ガイドラインついて協同して取り組むフォーラムとして確立されていますが、メンバーは公的ガイドラインは不明確であると考え、自分たち自身の対策方針の検討を続けています。ワクチンの出荷が米国で始まった現在、ワーキンググループはワクチンの配布と、企業が従業員にどのようにワクチン接種を奨励するかに注目しています。
SEMI EHS COVID-19ワーキンググループの情報や参加方法については、SEMI EHSチームにご連絡ください。