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2021-08-18

SEMI Taiwanによる台湾半導体業界のESG推進支援

気候危機が世界中の人々やコミュニティに影響を及ぼす中、政府、市民、企業が一丸となって、この現象の最悪の事態を食い止め、各国の将来の目標であるカーボンニュートラルへ向けて前進しようとしています。

台湾の半導体産業は、世界の電子機器、コンピュータ、携帯電話、自動車のほとんどに製品を供給していますが、こうした集団的対応を支援するため、カーボン・フットプリント(二酸化炭素排出量)を縮小し、ESG(環境・社会・ガバナンス)を実践するための重要なステップを踏み出しました。

Qualcomm、TSMC、UMC、ASE Group、Win Semiconductorなどのチップメーカーや、Merck、DuPont、Applied Materialsなどのサプライヤーが、台湾での事業を大きく調整し始めています。目的は、現在のコアテクノロジーを実現する製品の生産を、持続可能性と環境保護という国際的なトレンドに合わせることで、世界のビジネスに起きている大変化に対して、企業や業界のレジリエンスを高めることにあります。

このような取り組みを支援し、促進し、よりインパクトのあるものにするために、世界的な半導体業界団体であるSEMIは、業界全体の環境・健康・安全(EHS)ガイドラインを推進するという長年の取り組みを次の段階に進めています。

SEMIグローバルCMO兼SEMI TaiwanプレジデントのTerry Tsao氏は、「SEMIの会員ならびにステークホルダーから、業界がどのようにして持続可能なビジネス運営に取り組んでいるかを共有したいという要望が高まっている中で、新しいESGイニシアチブを推進できることを誇りに思っています」と述べています。イニシアチブには、新しいSEMIスタンダードによる、SEMI会員の持続可能性目標の達成支援も含まれています。

 

SEMI Taiwanプレジデント兼グローバルCMO Terry Tsao

 

「例えば、SEMI国際スタンダード S23とS29は、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の削減を目的とした、半導体製造装置の性能ベースのガイドラインを成文化したものです」とTsaoは言います。

また、「TSMC 1-Day Green Project: Green Manufacturing Solution Search」では、SEMIはTSMCがグリーン・マニュファクチャリングの新たなソリューションを提供するサプライヤチェーンパートナーを探すお手伝いをしました。SEMIは30社以上のサプライヤーを招き、TSMCとのミーティングでエネルギー他の資源節減やリサイクルの技術を紹介する機会を設定しました。

今年は、「SEMI ESG and Sustainable Manufacturing Summit」をSEMICON Taiwan 2021の重要な先行イベントの一つとして、10月6日から8日の日程で開催します。このサミットでSEMIは、エネルギー管理、ゼロ・ウェイスト、ネット・ゼロ・エミッション、循環経済、グリーン・マニュファクチャリングの各分野におけるロードマップと技術開発を共有します。

SEMIの取り組みは、半導体関連企業だけに限定されるものではないとTsaoは指摘します。「ステークホルダーの大多数を私たちの活動に巻き込もうと試みています。最終的には、FPDやPCメーカーなど、隣接産業にも影響を及ぼすことができると考えます。持続可能な生産へ移行するためには、できるだけ多くのハイテク産業のエコシステムの参画が重要となります。」

また、SEMI会員企業は、同じ産業分野の他のプレイヤーが自分たちとESGゴールと整合することにも価値を見出しています。昨年7月、2050年までに再生可能エネルギーを100%使用することを公約する世界的な取り組みである「RE100」に、TSMCが半導体企業として初めて参加しました。その翌月には、TSMCは世界最大規模の企業向け電力購入契約をØrsted社と締結し、再生可能エネルギーの目標達成に向けて順調に進んでいます。しかし、RE100の別の部分では、サプライチェーン管理と調達における二酸化炭素排出量削減が盛り込まれており、サプライチェーンには2030年までに二酸化炭素排出量を20%削減することが求められます。

「より多くの半導体企業が、環境面での持続可能性を購買決定に反映させています。これは、サプライヤーに電力使用量の管理を強化し、グリーンエネルギー利用を促すための方法です。そうすることで、サプライヤーは気候変動からの避けられない結果を抑制するための重要な一歩を踏み出すことができるのです」とTsaoは言います。

こうした努力が次第に実を結びつつあります。SEMIの主要会員企業のいくつかは、経済・環境・社会的基準に基づいて世界の主要企業を評価するダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスに登録されています。昨年は、台湾のファウンドリーであるWin Semiconductorが、電力と水の消費量を減らし、温室効果ガスの排出量を抑え、大気汚染を軽減する努力が認められ、初めてこのインデックスに加えられました。

今後の展望として、SEMIは会員企業や志を同じくする団体と協力して、半導体業界におけるESGの実践を推進していく考えをTsaoは述べます。また、米国との協力関係を強化し、米台間の半導体サプライチェーンの相互依存関係を強調したいとも考えています。

最近、Tsaoは、他の台湾のビジネスリーダーとともに、米国環境保護庁とのオンライン会議に招かれ、台湾半導体産業の二酸化炭素排出量削減の成果を説明し、この極めて重要な分野で米台が協力する必要性を強調しました。

「この2つの国のパートナーは、2050年までに炭素排出量を実質ゼロにするという共通の目標を持っています。それを実現するためには、お互いの協力的な努力が必要です。」