新年を迎え、マイクロエレクトロニクス業界に新たなチャンスが訪れるでしょう。SEMIは引き続き、マイクロエレクトロニクス設計・製造サプライチェーンとSEMI会員のために、人材パイプラインの開発を支援することを最優先課題とします。
会員企業がマイクロエレクトロニクス業界でどんな役割を担っているにせよ、横断的で基礎的な産業分野であるマイクロエレクトロニクス業界に有能な人材を継続的に確保することは、戦略的に非常に重要な意味を持ちます。人工知能(AI)、スマート製造、メドテック、交通、通信などの分野の発展には、熟練した労働者が不可欠です。人類のテクノロジーに対する飽くなき欲求を満たすためには、最先端のマイクロエレクトロニクスデバイスを設計・製造する有能な人材が必要です。
SEMIの政府プログラムオフィスによって2019年に開始されたSEMI Works™は、人材パイプラインの開発と維持のための総合的なアプローチです。2020年は、すべての重要なインフラストラクチャの構築、会員企業の協力による必要なスキルの特定、およびこれらの労働力要件をカタログ化するための統一コンピテンシーモデルの開発に焦点を当てました。SEMI Works™は、次にあげたマイクロエレクトロニクス業界で初めての試みを達成しました。
- 米国労働省雇用・訓練局(USDOL-ETA)が採用し、公表した初のダイナミックでデータに基づいた労働力訓練基準
- 技術者を対象とした初のSEMI認定カレッジプログラム
- 米国労働省が採用し、承認した業界初の技術者職業実習プログラム
SEMI Works™ポータルは、人材、雇用主、研修・教育機関の間をつなぐためのもので、会員からの情報提供が中心となっています。ポータルの第一段階の開発は今年の第一四半期に完了する予定で、具体的な求人情報、個人(人材)のプロフィール、適用可能なトレーニングコースなどが掲載できるようになる予定です。
SEMI Works™が完全に稼働した後は、学習管理、eラーニング、キャリアアップのための総合的なプラットフォームを提供することで、人材育成や人材獲得をさらにサポートするように最適化する予定です。SEMIは2021年を通じて、会員、トレーニングプロバイダー、求職者との対話を重ね、ポータルの機能やユーザーインターフェースがニーズに合っているかどうかを確認していきます。また、非独占的なコースをSEMI会員に提供する「Curated Content Initiative」、SEMI会員向けの求人案内板、求職者が業界での将来の計画を立てるのに役立つインタラクティブなキャリアマップなど、SEMIワークの他のプログラムも進めていく予定です。
マイクロエレクトロニクス産業は、適切な人材が得ることができなければ、イノベーションと成長という大きな可能性を達することができません。SEMIは、2021年に会員の皆様と協力してSEMI Works™を拡大し、技術進歩の次の波に向けた基盤作りに貢献していきたいと考えています。