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2023-10-15

SEMI半導体気候関連コンソーシアムが半導体バリューチェーンの炭素排出量報告書を発表

SEMI半導体気候関連コンソーシアム(SCC)は2023年9月20日(米国時間)、半導体エコシステムの炭素排出量の詳細な分析結果について初の報告書を発行し、取り組むべき炭素排出源を優先順位と共に示しました。

Transparency, Ambition, and Collaboration: Advancing the Climate Agenda of the Semiconductor Value Chain」と題したこのレポートは半導体エコシステムのサステナビリティについて包括的なデータを提供します。SCCのBaselining, Ambition-Setting and Roadmapping (BAR)ワーキンググループの指示の下、Boston Consulting Group(BCG)がまとめた報告書の要旨は以下の通りです:

  • 半導体バリューチェーン排出量ベースライン
    2021年に生産された半導体デバイスの製品ライフタイムにおける二酸化炭素換算(CO2e)排出量は500メガトンであり、その内訳は、サプライチェーンから16%、製造から21%、デバイス使用から63%であった。
  • 低炭素エネルギーが重要方策
    低炭素エネルギー源への大胆かつ断固とした投資は、特に半導体製造時・デバイス使用時の電力消費から生じる炭素排出量の削減につながり、産業排出量の80%以上に対処することができる。
  • 残りの16%を解決するための投資とイノベーション
    サプライチェーンならびに製造プロセスガスからの炭素排出に対処するには、相当な研究開発が必要であり、ただちに投資をする必要がある。
  • 半導体製造からの排出削減シナリオ
    現在の政府および企業の取り組みにより、半導体製造時の排出量は大幅に削減されるが、それでも炭素収支は気温上昇1.5℃へ向けた軌道を上回ることが予測される。
  • バリューチェーン排出量のジレンマ
    半導体を活用するデジタル技術は、あらゆる産業のエネルギー消費と炭素排出の削減で大きな役割を果たすが、一方で半導体バリューチェーンの炭素排出量全体は増加する。

サステナビリティSEMIのサステナビリティプログラム担当副社長であるMousumi Bhatは次のように述べています。「半導体業界を代表したSCCの活動は始まったばかりですが、このサステナビリティ報告書には、半導体業界がまずどこに集中して取り組むべきか、また、SEMI会員と半導体バリューチェーン全体に最大の効果を及ぼすにはどうすべきかが明確に示されています。この画期的な仕事に協力していただいたBCGチームに感謝します。」

BARワーキンググループ共同リーダーを務めるASML サステナビリティ戦略ディレクターのMarijn Vervoorn氏は、次のように述べています。「私たちの業界が気候変動対策を効果的に加速させるためには、業界のベースラインとなる二酸化炭素排出量、将来予想される排出量の軌跡、利用可能な改善手段について共通の認識を持つことが極めて重要です。この報告書には、不足しているデータ、また必要なデータ品質の改善について明確な視点が含まれており、短期的目標と2050年のネットゼロ・エミッションの双方にむけた、具体的な行動を規定する意欲的な業界ロードマップの基盤を提供します。」

同じくBARワーキンググループ共同リーダーでありEdwardsの事業開発マネージャーのChris Jones氏は、次のように述べています。「我々の仕事はまだこれからです。SCCを成功させるためには、ベースラインの設定、意欲(目標)の設定、そしてそこに到達するためのロードマップの作成という3つの段階が必要です。ネットゼロはSCCメンバーにとっての最終目標ですが、そこに到達するための多くのステップを、私たちは細部にわたって作り上げるのです。」

BCGのマネージングディレクター兼パートナーのRamiro Palma博士は次のように述べています。「BCGチームは、業界の温室効果ガス排出量の包括的なベースラインを構築する画期的な調査に参加できたことを誇りに思います。これは当社の気候変動およびサステナビリティ(Climate Change and Sustainability)活動を最も効果のある領域にフォーカスする助けともなります。SCCとそのメンバー企業が、環境に優しい未来に向けたご自身の一歩として、この調査に取り組んでくれたことに感謝します。」

報告書のダウンロード

 

SEMI半導体気候関連コンソーシアムについて

半導体気候関連コンソーシアム(SCC)は、バリューチェーン全体にわたる温室効果ガス排出量の削減に焦点を当てた、半導体エコシステム企業による初のグローバルな共同体です。コンソーシアムのメンバーは、以下の柱と目標に向かって取り組むことを約束します:

  • コラボレーション - 温室効果ガス排出量を継続的に削減するために、共通のアプローチ、技術革新、コミュニケーションチャネルで連携する。
  • 透明性 - 進捗状況とスコープ1、2、3排出量を毎年公表する。
  • 意欲 - 2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目標に、短期および長期の脱炭素化目標を設定する。

温室効果ガス排出量削減のための産業界のバリューチェーンによる取り組みを加速するためにSCCがどのように取り組んでいるかをご覧いただくには、あるいはこの活動に参加するには、scc@semi.orgまでお問い合わせください。また、日本では下記お問い合わせ先までご連絡ください。

日本お問い合わせ窓口:
SEMIジャパン Standards&EHS部 吉田
Email : jstandards@semi.org