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2021-05-26

ポストコロナの半導体スーパーサイクルに増加するレガシー装置需要

2021年の第2四半期が進むにつれ、世界はようやく正常に戻りつつあるようです。しかし、私たちの生活やビジネスが昔どおりになるとは思えません。新型コロナウイルス流行前のように出張できるのは、何年も先になるでしょう。オンライン会議が低コストで有効なことが明らかになったため、多くの企業が出張の方針や予算を引き締めることは間違いありません。遠隔医療に懐疑的であった患者や医師も、これを活用するようになり、完璧とはいかなくとも、医療のギャップを埋めています。オンライン学習は基本的に週末に行われていましたが、今後は多くのカリキュラムで採用されるようになるでしょう。

こうした全ての要素が、半導体産業をスーパーサイクルへと駆り立てました。そして、チップ需要は、半導体製造装置の需要増へとつながったのです。半導体製造装置への2020年の投資額は630億ドルを超過し、2021年には700億ドルに達すると予測されています。中古装置市場は、通常その5%~10%を供給します。当社への引き合いは、今年は間違いなく増加しています。これを前提として、今年の残りの期間についての私の考えをお伝えしようと思います。

 

半導体製造装置の不足は今に始まったことではない

Emerald Greg半導体業界では、半導体製造装置の不足がしばらく続いています。装置メーカーにとって、これほどの多様な製品と技術をサポートするのは容易ではありません。半導体メーカーによっては、150mm、200mm、300mmのウェーハ用装置を全て生産に使用しています。ファブでは150mmウェーハに、30年前の技術をいまだに使用している一方、300mmウェーハには最先端の技術を使用しています。また、小口径ウェーハでは、シリコンカーバイド(SiC)のような新しい技術も開発されています。

残念ながら、装置メーカーによっては、150mmや200mmの装置をすでに止めてしまったところもあり、また小口径市場に戻った企業もありますが、それも最近のことです。こうした企業の主力製品は300mm装置ですから、小口径装置の需要を満たす上で、その技術的進歩、価格、生産量のバランスをとる必要があります。サードパーティの中古再生装置サプライヤーもまた、過去数年間に需要の増加を経験しています。当社では、全ての技術レベルにおいて、需要が今後3年~5年にわたり増加すると見ています。これが意味することは、装置価格が新品であれ中古であれ上昇し、納期が長期化するということです。

 

レガシー装置の高まる需要

私たちの周りにある電子機器の多くは、最先端技術を使ってはいません。例えば、携帯電話、電気自動車、ウェアラブル、モニター、産業用製品に使用されているチップの多くは、いまだに200mm装置を使用して200mmウェーハで製造されています。世界には現在約200の200mmファブが存在しており、全てのウェーハサイズをあわせたチップ生産能力の約25%を担っています。こうしたファブで製造されるのは、アナログデバイス、MEMS製品、パワーIC、RFデバイス、ディスクリートデバイス、センサーです。また、200mm装置の納期も延びています。通常3〜6ヶ月の納期が、1年以上になるケースもあります。

Surplus Global ロゴこのような状況の中で、半導体製造装置の価格は劇的に上昇しており、これが大きく緩和される見込みはありません。多くの装置メーカーは、2010年までに装置の300mmへの移行をすませています。各社にとって、売上や利益率は300mm装置の方がはるかに大きくなっています。そのため、200mm装置はしばらくの間、サードパーティによる中古市場によって供給がされていました。しかし、2016年には200mm装置の需要が復活し、装置メーカーの多くが供給を再開しました。装置メーカーは、200mmの新たな装置のためのサプライチェーンを構築し、技術をアップグレードし、場合によっては新たに訓練されたエンジニアを雇用するために、ある程度の時間が必要でした。こうしたコストをカバーするために、新しいレガシー装置の価格は今後も上昇していくと思われます。半導体メーカーが高価なレガシー装置を購入できない場合も考えられますから、当社では強固なサードパーティ・エコシステムが今後も継続すると予測しています。

 

小口径装置需要へのSurplusGlobalの対応

当社の中古装置市場における強みは、リサイクル技術にあります。当社は、プロセスノードのアップグレード、200mmから300mmへの大口径化、製造製品の変更をする企業から出る大量の装置の購入機会をこれからも求めていきます。

当社では年間およそ6,500万ドル~1億ドルの装置を購入し、場合によっては適切な顧客に備えて在庫を保持しています。例えば、メモリー企業がプロセスノードを変更する際には、所有する装置が不要になる可能性があります。これまでは、こうした入れ替えが予測できるスケジュールで発生しました。不要になった装置をスクラップにする代わりに、SurplusGlobalが購入し在庫にするのです。時には1カ月在庫にするだけで、転売できることもあります。しかし多くの場合は、1年以上在庫することになります。当社では装置の電源を入れて状態を確かめ、新しいユーザーのために、装置メーカーやサードパーティに依頼して再生することもあります。

中古市場の装置へのニーズに対応するため、当社では日本およびシンガポールに新しいオフィスを開設し、現地の顧客の近くでより良いサポートを提供しています。最後に、当社の最新・最大の試みとして、半導体製造装置クラスターを2021年7月にオープンすることをお知らせします。詳細についてはこちらをご覧ください。

Emerald GregはSurplusGLOBALの米国担当エグゼクティブ副社長です。