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2024-01-14

設備投資計画の実現に求められる女性の力

建設業界に進む女性が増えなければ、半導体産業が目指す新工場の建設は実現不可能

米国議会や政権がインフラ投資法およびCHIPS法成立で想定したように、半導体メーカー各社は米国内で生産拡大に向けて相次ぐ新工場建設などの設備投資計画を進めています。米商務省が新法によって創出されると推定する何十万もの新規建設雇用を埋めるだけの建設労働者が米国にいるでしょうか。現時点での答えはノーです。

最新の半導体工場の建設には、配管工や溶接工から電気技師、大工、空調設備工といった、熟練した技能職が必要となります。工場オーナーは設備投資計画の用地選択にあたり、オペレーションについては地域の労働力を検討しますが、一方で大量の熟練技能職を雇用し定着させる人材供給パートナーも必要とします。例えば、オハイオ州に建設中のインテルの新工場では、7,000人以上の熟練建設労働者を必要としますが、これは工場が操業開始後に必要とする人員の倍以上の人数です。

米国ではインフラと先端製造業の前例のない巨額投資に伴い熟練建設労働者のニーズが高まっています。ひとつの基準として米国労働統計局の予測では、今後10年間にわたり年平均で電気技師は7万3,500人、大工は7万9,500人、配管工・配管工・蒸気工は4万2,600人の求人があるとしています。

建設業界はこうしたニーズを満たすためにどうすれば人材を確保できるのでしょうか?その答えの重要な要素となるのが建設業界にもっと多くの女性を迎え入れることです。米国の政府、関係業界団体、そしてBechtelのような企業は、若い女性に建設業界でのキャリアを目指してもらうための措置を講じています。

 

ダイバーシティこそが建設労働力大量動員の鍵

ジーナ・レモンド米商務長官は、「Million Women in 2022」というイニシアチブを発表しました。「商務省が何十億ドルもの国民の税金を投じる新規インフラ投資計画に、アメリカ全土の人々を雇用しない訳がありません」と長官は言います。

Bechtelは毎年、全世界で数百万時間にもわたる工事を行なっています。大規模な労働力の動員を成功させるためには、専門スタッフ(エンジニア、コンストラクション・マネージャー、サプライ・チェーン・プロフェッショナルなど)と技能職の両方で多様性を高めることが重要です。建設業界で女性雇用を増やせる可能性が最も高いのは、専門スタッフよりも女性比率がはるかに低い技能職です。女性は全労働人口の47%を占めますが、国立建設教育センターによると建設技能職の女性比率はわずか4%しかありません。建設労働力の女性比率を0.5%でも増やせば、数万人の労働者が新たに加えることができます。

技能職に就くには、見習いか専門学校が入口となります。幸い、こうした職業進路に入る女性の数は増えていますが、次世代半導体工場を建設する労働力を開拓するには、さらなる努力が必要です。

 

建設業界に女性を引きつける

建設労働力の問題に対処するには、採用対象となる人材プールを拡大しなければならないでしょう。つまり、見習いプログラムに参加する女性を増やすために、人材供給パートナーと協力して見習いプログラムに資金を提供することで若い女性に直接働きかけるのです。

残念ながら、多くの女性は建設業界がやりがいのあるキャリアを築く選択肢であることに気づいていません。建設業界での仕事は女性が高収入を得て、将来のために貯蓄し、家族を支えることが可能です。また、建設業界の仕事には目的があります。Bechtelで働く女性は経済の成長、世界のインフラのレジリエンス向上、エネルギー利用の拡大、世界の安全性向上、グローバル半導体サプライチェーンの確保に具体的に貢献をしています。  

Robin Moore


アーティキュレートダンプと記念撮影をするBechtelの装置オペレーター、
Robin Moore。技能職不足を克服する鍵は女性にあります。

 

Bechtelはコミュニティ・カレッジと提携して女性限定の大工見習いプログラムを設立し、また女性限定の商業運転免許プログラムをスポンサーしています。国際ユニオン、全米ユニオン、地域ユニオンをパートナーとした建設業界に女性を誘致する活動も行っています。

ユニオンの労働力による大規模半導体工場建設にあたって、Bechtelでは通常、地域の見習いプログラムに数百万ドルの拠出をします。プロジェクト労働協約で建設される次の工場建設では、特にダイバーシティとインクルージョンの視点を持った人材供給パートナーと協働できれば、業界に女性就業者を増やす点で大きく貢献できる可能性があります。

北米建築労働組合(NABTU)とのパートナーシップを通じて、Bechtelは、建設業界における女性などのマイノリティグループの支援に取り組む非営利団体Tradesfuturesも支援しています。こうした取り組みの効果でBechtelの技術専門職には8%の女性が含まれるようになり、これは全国平均の2倍にあたります。

大型の設備投資プロジェクトで見られる様々な課題と同様に、労働力の潜在的制約への対処も早期に計画をして取り掛かることがベストです。Bechtelのようなエンジニアリング、調達、建設を統合したパートナーと早期に話し合いを始めることで、建設労働力の問題で半導体設備投資が遅延しないように対策を用意することができるのです。

女性は世界を形作るような巨大プロジェクトにおいて、重要な役割を担っています。そして「並外れたチームによって心を揺さぶるプロジェクトを建設する」というBechtelのビジョンは、女性にとって素晴らしい職場を提供します。

 

著者について

Catherine Hunt Ryan氏

Catherine Hunt Ryan氏はBechtelのManufacturing & Technology, Inc.社長、取締役、Women@Bechtel従業員リソース・グループのエグゼクティブ・スポンサーを務める。半導体、電気自動車、データセンター市場における世界規模の設計、建設、プロジェクトデリバリーを担当。Ryan氏との連絡はLinkedInあるいはメール(mt@bechtel.com)にて。