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2021-04-25

半導体産業に敬意を表する

在宅勤務が始まって1年が経過しましたが、まだ多くの人がリモートワークを続けており、当面は変化がなさそうです。ライブの展示会や技術セミナーは次々と中止され、バーチャルイベントが標準となりました。そして、テレカンファレンスはひとつの生活様式となっています。

自分たちの仕事を誇張することになるかもしれませんが、リモートワークへの移行が比較的スムーズで容易なものになったのは、私たちに半導体産業があり、そのシステム設計から製造、システムインテグレーションまでの長期にわたる実績があったからです。場合によっては、仕事ができるホームオフィスを用意し、接続が途切れがちなテレビ会議に移行し、それを日常化するまでには時間が掛かったかもしれません。それにもかかわらず、多くの人が生産性を高めることができ、場合によっては行き過ぎにもなったほどです。世界のエレクトロニクス製品を支える半導体産業は、創造性と革新性に加えて、創意工夫と気概をもって貢献しています。

もちろん、10年前にもリモートで仕事ができたかもしれませんが、効率は及びません。この10年間に経済はクラウドに移行し、世界市場で新たなビジネス機会が生み出されました。これらの機会を可能にしたのは、電子システムのサプライチェーンであり、また半導体技術と電子製品のイノベーション、そしてこれを結びつけるソフトウェアプラットフォームを考え出した人々でした。テレビ会議のZoomはその好例であり、エンターテインメントの源であるNetflixや、ゲーム作成プラットフォームのRobloxもそのひとつです。Facebook、Twitter、LinkedInなどで、私たちは情報を探し、連絡を取り合います。Amazonはオンラインショッピングを提供し、GrubHubは夕食をデリバリーします。これらはすべて、クラウドコンピューティングに依存しており、半導体産業からの恩恵を受けています。

もうひとつの例が、半導体を利用したデータセンターが昨年処理したデータ量です。米調査会社IDCによると、自宅での仕事、学習、エンターテイメント需要が劇的に増えたことで、64.2ゼタバイト(ZB)のデータが作成または複製されました。(IDCの改訂版世界データ作成・複製量モデルは、2020年から2025年に年率23%でデータ量が増加すると予測しています。半導体業界がこの成長への対応に取り組むことは確実であり、おそらく新しいAIチップが投入されることになるでしょう。)

Chip Tribute Cloud

私たちのコネクティビティは、最大限の低消費電力化がされたスマートフォンや、非常に複雑な設計のチップのパフォーマンスによって支えられています。この10年間で、設計ツールは強化され、新しい設計方法が導入され、高帯域、低遅延、低消費電力、小面積が要求されるアプリケーションに対応した複雑なチップへのニーズに対応してきました。製造業では、スマートマニュファクチャリング構想のもと、より高い自動化を目指して装置の再編が行われ、パッケージングもインテグレーションが進み、2.5Dおよび3Dパッケージの展開により高度化をしています。

私たちの成功を振り返ってみましょう。半導体業界には、その誕生以来、ブレークスルー技術を生み出してきた伝統があります。コンピュータ歴史博物館によると、1971年に最初のPCが発売されたことが、コンシューマ電子機器ブームの発端となりました。1986年に登場したラップトップPCは、2007年にはノートPCに、2002年にはユビキタスなスマートフォンに姿を変えました。こうした爆発的な進化の推進力となったのは、コンピュータネットワーク、大規模データセンター、クラウドの構築でした。それ以来、全てが変化の中にあります。

今度、私たちがノートパソコンの電源を入れ、快適なスウェットを着て人間工学に基づいた椅子に座り、遠隔地のホームオフィスから最新のテレカンファレンスのリンクをクリックするとき、この業界の偉大な功績を称えるために少し時間を取ってはいかがでしょう。そして、あらゆる人の貢献に感謝し、それから次に何が来るのかを考えてみましょう。

 

著者について

Bob Smithロバート(ボブ)・スミスは、SEMIの戦略的アソシエーションパートナーのESD Allianceの専務理事です。半導体設計エコシステムで製品およびサービスを提供する企業の国際工業会であるESD Allianceの管理運営を担当しています。

 

 

原文はこちら:https://www.semi.org/en/blogs/technology-trends/semiconductor-industry-tribute